ネズミが原因で大切な犬がもし病気になってしまったら、どうしたらいいのでしょうか?
動物病院に連れて行くのはもちろんですが、実際にどんな治療をし、どんな薬を投薬され、どんな効果があるのかについて今回は調べてみました。
レプトスピラ症
犬レストスピラ症は、不顕性型、出血型、黄疸型の3つに分かれます。
不顕性型は一番多く見られる型ですが、感染しても無症状の為発見が難しくほとんどが自然治癒します。
回復後も保菌状態が続きます。
腎臓に隠れたレプトスピラは尿に混ざり、ばらまかれるので他の犬や人間への感染源となるので注意が必要です。
出血型は発熱、食欲減退、嘔吐、吐血、血便、下痢などの出血性胃腸炎が見られます。
また悪化すると黄疸や口の粘膜のただれが起き、尿毒症もでます。
犬チフスと呼ばれるほど致死率が高いです。
黄疸型は、黄疸出血レプトスピラ菌が病原体で、食欲不振、痙攣、食事拒否、充血、口内出血が起きます。
致死率は出血型よりもさらに高く症状もひどい為、発症してすぐ黄疸と出血症状が見られ尿毒症も起きます。
感染経路はレプトスピラ菌に感染しているネズミの尿や、尿が含まれている水を舐めたり飲んだりすることで粘膜から感染します。
病院での治療、投薬の効果について
万が一感染した場合は、動物病院で抗菌剤の投与と、症状に合わせた対処法が行われます。
投薬についてですが病原体を抑えるために、ペニシリンやストレプトマイシンなどの抗生物質で菌を消滅させていきます。
対処法は症状の軽減を目的として行われますので、脱水症状が出ていたらブドウ糖や乳酸リンゲル液で点滴、急性腎不全や肝臓に症状が出ていたらビタミンBや強肝剤、利尿剤が投与されます。
尿毒症が見られる場合は透析が行われる場合があります。
早期に治療すれば比較的早く治りますが、症状が重くなっていたら長期にわたって治療が必要となっていきます。
犬レプトスピラ症についてはワクチンがある為、感染する前に予防接種しておくことをお勧めします。
人間にも移る病気であることを認識する
このレプトスピラは人獣共通感染症であり人間にも感染します。
2週間ほどの潜伏期間があった後、発熱がおこり軽度の場合は自然治癒しますが症状が重いと黄疸や出血、肝機能障害、腎機能障害がでてきます。
重症の場合は致死率が50%にもなります。
治療は抗生物質が投与されます。
人間が感染しないようにするはどうしたらいいのでしょうか?
まず、室内で犬のトイレ掃除をするときはゴム手袋をする、次亜塩酸ナトリウム逆性石鹸で消毒をしたり、野生動物に触ったりしないようにするのが一番いいです。
まとめ
ネズミの病原菌が元で犬から人へ移る人獣共通感染症という事をしって驚きました。アメリカではレプトスピラにかかった人の3割ぐらいは犬から感染しているそうです。日本でも沖縄などで時々発症が報告されるようです。犬を飼う場合は、人間にも感染する可能性がある病気があることを認識しておきたいと思いました。