ネズミが病原菌をもつ。とは有名な話ですが事実、野生のネズミはほとんどが人に害のある病原菌をもっています。
不衛生な場所を行き来しますから菌やウイルスが付着するのも頷けます。
では、もしネズミによる病気の症状が見られた場合。私たちは一体どのように対処すべきなのでしょう。
その症状や潜伏期間について調べていきたいと思います。
ネズミはどんな病気をもっている?
ネズミから媒介する病原菌にもさまざまで、大きくわけると「噛まれることで感染する病気」「ネズミに直接触れなくても感染する病気」「ネズミに寄生するダニ・ノミから感染する病気」があります。
『鼠咬症(そこうしょう)』とはネズミに噛まれて発症する病気です。
潜伏期間は3~5日間。
症状としては、頭痛、発熱、嘔吐、筋肉痛、リンパ節の腫れ、手足の発疹など。
髄膜炎や肺炎の合併症を起こすこともあります。
鼠咬症と診断されたらペニシリンなどの抗菌剤を投与し処置します。
『サルモネラ感染症』はネズミに直接触れなくても感染する病気です。
食中毒でよく耳にするサルモネラ菌ですがネズミの排泄物を介して感染することもあるのだとか。
夜中に台所を徘徊して菌をばらまくネズミ。
知らず知らずに私たち人間がその病原菌を取り込んでしまい感染症を引き起こしてしまうのです。
潜伏期間は5~72時間。症状は腹痛、嘔吐、下痢、発熱、頭痛。
高齢者や乳幼児は重症化しやすいので、早めの受診・治療が必要です。
『ツツガムシ病』とはネズミに寄生するダニ・ノミから感染する病気のうちの一つです。
潜伏期間は5~14日間。
ツツガ虫というダニが原因で起こる感染症で、このダニに体液を吸われることにより発症します。
症状としては高熱、胸・顔・背中などに発疹などですが、重症化すると脳炎や肝機能障害を引き起こすこともあります。
治療が遅れると死亡するケースもあるので早めの受診が必要です。
まとめ
こちらに挙げたのは一部ですが、その他にもアナフィラキシー症状や腸チフス、E型肝炎、ペストなど、ネズミにより感染するものがあります。
どのような形であれネズミに接触する機会があった後、体調を悪くされた方は早めに受診し、治療を行うことが大事ですね。