もしネズミに噛まれてしまったら、いったいどんな病気に感染するおそれがあるのでしょうか?
どんなものが知っておくだけでも、その後の対応が異なってきます。
「もしもの場合」に備えて、ネズミが媒介する病気の一部を紹介していきたいと思います。
噛むネズミ!媒介する4つの病気とは?
1つ目は、サルモネラ菌、ねずみが保有する病原菌の一種です。
食中毒性サルモネラとも呼ばれ、まさに食中毒の原因になる細菌です。
2つ目は、E型肝炎、ウイルス性肝炎の一種です。
主に汚染された食肉などから感染(経口感染)しますが、これをねずみが媒介することが分かっています。E型肝炎は、妊婦が感染した場合は重症化し、致死率は20%にも上りますので、特に注意が必要です。
3つ目は、腎症候性出血熱、ネズミが保有している代表的なウイルスと言えるのがハンタウイルスです。ねずみの排泄物を通じて感染します。
日本では1960年頃から約10年間にわたり大阪で流行しました。
症状は発熱、頭痛、腎不全、皮下および臓器における出血などですが、
今のところワクチンをはじめ有効な治療法が確立されていません。
はっきりした治療法がないということが、ハンタウイルスの危険な点だと言えます。
そのため、対症療法にならざるをえず、腎不全の症状が重い場合は人工透析が必要になることもあります。
4つ目は、ハンタウイルス肺症候群、腎症候性出血熱と同じ、ハンタイウイルスが原因の病気です。
風邪に似た症状が出ますが、重症化すると、肺水腫を伴う呼吸困難を引き起こすことがあります。
致死率も高く、毎年のように死亡者が出ている国もあります。
水辺に棲むドブネズミはこのウイルスを保有している可能性が高いので、注意が必要です。
まとめ
ネズミが媒介する病気は、本当にさまざまなものがあり、ここで紹介できなかったものもあります。
最も恐ろしいのは、有効な治療法が確立されていないハンタウイルスです。
家庭でできることは、ネズミにとって居心地の悪い家、つまり、つけ入る隙間を作らないことです。